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昭和49年度公立高校 入学選抜学力検査
理科
問一 右の図は,火成岩の組織(つくり)を示したものである。この図をもとにして、次の(ア)〜(ウ)の問いに答えよ。
(ア) T図の岩石は,大粒の結晶の間を細粒の結晶がうずめている。このような組織を何というか。その名称を書け。
(イ) U図のような思石は、どのような条件のもとでできたと考えられるか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 地下で冷却しつつあったマグマが、急に地表に噴出してできた。
2 地下で強い圧力を受けて、鉱物が再結晶した。
3 地下で発生したマグマが、直ちに地表に噴出してできた。
4 地下の深いところで、マグマがゆっくり冷却してできた。
(ウ) U図に示されている三つの造岩鉱物が、おもに組み合わさってできている火山岩はどのようなものがあるか?1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 リュウモン岩 2 センリョク岩
3 ゲンブ岩 4 ハンレイ岩
問ニ 火山爆発や土石のたい積などで荒れ地ができると、植物の群落(集団)に移り変わりがみられ、長い年月かかって安定した群落となる。日本では現在、このような群落は高山や自然保護地域だけにみられる。これをもとにして、次の(ア)〜(ウ)の問いに答えよ。
(ア) 神奈川県の平野部や台地には、安定した群落はほとんどみられないが、海岸線に近い平野部や台地のある地域を長い年月そのままにしておいた場合、どのような安定した群落になるか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 シイ・カシ 2 ブナ・ミズナラ
3 シダ 4 シラビソ・トドマツ
(イ) 次の群落のうち、さらに移り変わって他の安定した群落になると考えられるものはどれか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 ブナ・ミズナラ 2 シイ・カシ
3 ススキ 4 シラビソ・トドマツ
(ウ) 次の文のうち、安定している森林について説明しているものはどれか。1〜5から一つ選び,番号を書け。
1 光が樹林間をよくとおるので、地表面には日なたに育つ植物が多くみられる。
2 物質の生産量が少ないので、それに依存する動物は小型のものが多い。
3 日本の場合、安定した森林は、常緑樹だけである。
4 光は葉の層によりさえぎられ、地表面には日かげに育つ植物が見られる。
5 同一地域の安定した森林は、高度に関係なく同じ種類の植物である。
問三 右の図のように、斜面上に物体をのせ、はじめ手でささえておき、静かに手をはなしすべらせた。手をはなした時の時刻を0秒とし、その時の物体の先端の位置を0cmとして、0.1秒ごとに物体の先端が通過した位置の先端からの距離を測定したら下の表のようになった。物体と斜面との間には摩擦がないものとして、次の(ア)〜(ウ)に答えよ。
時刻(秒) |
0 |
0.1 |
0.2 |
0.3 |
0.4 |
0.5 |
0.6 |
0.7 |
距離(cm) |
0 |
1.5 |
6.0 |
13.5 |
24.0 |
37.5 |
54.0 |
73.5 |
(ア) 時刻0.4秒と時刻0.5秒との間の平均の早さは何cm/秒か。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 67.5cm/秒 2 135cm/秒
3 150cm/秒 4 165cm/秒
(イ) 物体の加速度は何cm/秒2か。
(ロ) この物体の移動距離と時間の関係を表すグラフはどのようになるか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
問四 次の実験の結果をもとにして、下の(ア)〜(ウ)の問い答えよ。
〔実験〕 ビーカーに水酸化バリウムの水溶液を20cm3とり、うすい硫酸を1cm3加えてよくかきまぜ、直流電源につないだ炭素棒(一定の間かくに保ち、液にひたる深さは変わらないようにする)を入れて、電流の強さを測定した。さらに、うすい硫酸を1cm3ずつ加えよくかきまぜ、電流の強さを測定した。その結果、
@ 電流の強さは、だんだん小さくなり、5cm3加えたときはほとんど0となった。
A さらに、1cm3ずつ加えていったら、電流の強さはだんだん大きくなった。
(ア) はじめに、うすい硫酸を1cm3加えたとき、溶液中に多くある二つのイオンは何か。1〜5から一つ選び,番号を書け。
1 Ba2+ とSO42‐ 2 Ba2+ とH+
3 Ba2+ とOH‐ 4 H+ とSO42‐
5 H+ とOH‐
(イ) うすい硫酸を加えていくとき、うすい硫酸の体積と溶液中にできる沈殿物の重さとの関係をグラフで示すと、どのように表わせる。1〜4から一つ選び,番号を書け。
(ウ) うすい硫酸をちょうど5cm3加えたとき、電流の強さがほとんど0になったのは、どのように説明したらよいか。最もあてはまるものを1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 溶液の中には、陽イオン(正イオン)、隠イオン(負イオン)ともあるが電子がない。
2 溶液の中には、陽イオンと隠イオンが同じ数になっている。
3 溶液の中には、陰イオンはあるが隠イオンがなくなっている。
4 溶液の中には、隠イオンと陰イオともがなくなっている。
問五 右の図は、ある場所の岩石や地層の重なり方を示したものでB層からはアンモナイトの化石、C層からはサンヨウチュウの化石を産出する。またB層およびC層がカコウ岩に接触しているところは、熱によって変化していた。Eの線は断層を示している。これをもとにして、次の(ア)〜(ウ)の問いに答えよ。
(ア) B層中のデイ岩層とセッカイ岩層との重なり方を何というか。その名称を書け。
(イ) B層およびC層のたい積した時代はいつか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 先カンブリア時代 2 古生代 3 中生代 4 新生代
(ウ) 図の地層や岩盤や断層は、どのような順でできたか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 D → C → B → E → A
2 D → E → C → B → A
3 C → B → E → D → A
4 C → B → E → D → A
問六 図は、ヒトの耳の構造を模式化したものである。これをもとにして、次の(ア)〜(ウ)の問いに答えよ。
(ア) 図のfは鼓膜に付着している三つの小さな骨(耳小骨)である。このはたらきについての正しい説明はどれか。1〜4から一つ選び,番号を書け。
1 音の振動をより大きくして内耳へ伝える。
2 耳全体の形を支持している。
3 音を聞きとるしくみとしては何の役目もしていない退化した器官。
4 この骨のはたらきで位置の感覚を知る。
(イ) == 以下不明 ==
【昭和49年2月28日付 神奈川新聞より】